- 「パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーって違うの?」
- 「自分はどっちに向いているのか知りたい!」
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナー。
本記事では、似ているようで異なるこれら2つの職種の違いを解説します。
この記事を読めば、パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの違いがわかるので、どちらの職種があなたに向いているのかわかります。
【結論】
- パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの
一番の違いは指導対象と、それに伴って必要となる知識
(以下に比較表を掲載) - どちらも体育系の大学を卒業しなくてもなれる
- どちらも資格があると有利
関連記事:「どれがいい?21種類のパーソナルトレーナーの資格一覧」
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの違いと共通点
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの違いと共通点をまとめました。
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの違い
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーは主に以下の点が違います。
パーソナルトレーナー | スポーツトレーナー | |
指導対象 | 主に一般層 成人であることが多い |
主に選手 (ジュニア)アスリートも 指導対象 |
クライアントの目的 (必要な知識) |
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働き方 | ジム内施設での指導 | チームやアスリート個人に帯同 |
収入 | 独立やジムを開業できれば、 収入は青天井 |
プロスポーツチームや トップアスリートと 契約できれば収入は青天井 |
代表的な資格 |
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一番の違いは指導対象と、それに伴って必要となる知識です。
また、役割が違うため、目指すべき資格も異なります。
ただ、パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーに明確な役割の区切りはないというのが実情です。
実際、パフォーマンスアップを得意とするパーソナルトレーナーもいれば、一般人を対象に仕事をしているスポーツトレーナーもいます。
このため、上記の比較表はあくまで目安として捉えてください。
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの共通点
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの共通点は、主に以下です。
- クライアントに寄り添う姿勢が求められる
- コミュニケーション能力が必要
- 向上心が必要
- 年収は青天井
- 資格があった方が優遇・信頼される
クライアントに寄り添う姿勢が求められる
1つ目は、両者ともにクライアントに寄り添う姿勢が求められることです。
クライアントごとに人生背景や悩み、向き不向きは異なります。
寄り添いながら、二人三脚で目標に向かう姿勢が求められます。
コミュニケーション能力が必要
クライアントと非常に近い距離感で接する以上、コミュニケーション能力は極めて重要です。
- 話やすい雰囲気作り
- わかりやすく伝える力
- 傾聴力 など
これらがあることで、初めてクライアントから信頼されます。
向上心が必要
指導する立場のあなたにも向上心が必要です。
具体的には、スキルアップのための勉強や知識習得への自己投資などが挙げられます。
結果、クライアントから必要とされるトレーナーになれます。
収入は青天井
キャリアを上手に積んでいけば、パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの収入は青天井です。
稼げるトレーナーの条件などについては、「1000万も夢じゃない!パーソナルトレーナーの年収を解説」をご覧ください。
資格があった方が優遇・信頼される
然るべき資格を持っている方がクライアントから信頼されます。
他にもライセンスには以下のようなメリットがあります。
パーソナルトレーナーの資格を取るメリットは以下の通り。
- クライアントがより安心する
- 就職や転職活動で有利になる
- 発信時に差別化できる
- 資格認定団体から有益情報を得られる
両者におすすめの資格は以下のとおり。
パーソナルトレーナー | スポーツトレーナー |
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「トレーナーだから単純に指導ができればよい」というわけではありません。
クライアントの信頼を勝ち取り、「安心して任せられる」と思ってもらうことが必要です。
パーソナルトレーナーの特徴
共通点もあるパーソナルトレーナーとスポーツトレーナー。
続いて、それぞれの特徴を解説します。
まずは、パーソナルトレーナーの特徴から。
パーソナルトレーナーのクライアント
パーソナルトレーナーのクライアントは、一般の成人であることが多いです。
クライアントの目的も比較的以下に集中する傾向があります。
- ダイエット
- ボディメイク
- 姿勢改善
パーソナルトレーナーに求められるスキル
パーソナルトレーナーは、主に一般の人向けに以下のようなスキルが求められます。
- 解剖学
- 栄養学
- トレーニング実技 など
雇用・契約形態
パーソナルトレーナーの雇用・契約形態は以下のとおり。
働き方 正社員 契約社員 アルバイト 業務委託 フリーランス 開業 パーソナルトレーナーとしての経験が浅いうちは、正社員やアルバイトからはじめる人が多いです。
一般的なサラリーマンと同様に、組織に属せば自由度は下がるものの、給与は安定します。
一方、逆も然り。
フリーランスや開業の場合は、すべて自分の実力次第です。
年収
パーソナルトレーナーの平均年収は、364万円。
平均年収は、平均よりも低くなります。
しかし、独立したり、専門性を磨いたりすることで収入を上げることができます。
パーソナルトレーナーとして働く方法
パーソナルトレーナーになるために、以下のステップを踏むことを推奨しています。
- パーソナルトレーニングを受けてみる
- 専門学校やトレーナー養成機関へ入り、資格を取得する
- サポートを受けながら就職・転職する
これがもっとも確実で安全な方法です。
上記のステップを踏むことでパーソナルトレーナーとしての一歩を踏み出すことができます。
資格
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーそれぞれに適した資格は異なります。
パーソナルトレーナーの場合は、以下が該当します。
主要なトレーナー認定団体が発行する以下3つの資格の中から選ぶのが一般的です。
- NSCA-CPT
- NESTA PFT
- JATI-ATI
資格についての詳細は、「どれがいい?21種類のパーソナルトレーナーの資格一覧」をご覧ください。
スポーツトレーナーの特徴
続いて、スポーツトレーナーの特徴を解説します。
パーソナルトレーナーとの一番の違いは、対象となるクライアント。
クライアントの目的が変わることにより、必要となるスキルも異なります。
スポーツトレーナーのクライアント
スポーツトレーナーのクライアントは、スポーツ選手になります。
プロ、アマチュア問わず、競技者を指導するため、目的は以下になります。
- 競技スキル向上
- パフォーマンスアップ
- リハビリテーション
- コンディショニング
- メンタルトレーニング
スポーツトレーナーに求められるスキル
競技者の目的達成のため、スポーツトレーナーには以下のようなスキル、知識が求められます。
- パフォーマンスアップトレーニング
- コンディショニング
- リハビリテーション
- メンタルトレーニング
- 試合前後のケア など
もちろん、解剖学、栄養学なども求められます。
雇用・契約形態
スポーツトレーナーの雇用・契約形態は以下のとおり。
雇用・契約形態 | 種別 | クライアントのレベル |
プロチームや団体への所属 | 正社員・業務委託 | とても高い |
トレーナー派遣会社への所属 | 正社員・業務委託 | 中 |
学校など教育機関への所属 | 正社員・業務委託 | 低~中 |
スポーツジムで働く | 正社員・業務委託 | 低~中 |
実業団チームへの所属 | 正社員 | 高い |
病院や治療院 | 正社員 | 低~中 |
個人アスリートとの契約 | フリーランス | とても高い |
もちろん、パーソナルトレーナーと同様の契約形態もあります。
ただ、本記事では、違いをわかりやすくするため特質すべき観点でまとめています。
クライアントのレベル(実績、知名度、報酬など)が上がれば上がるほど、契約難易度は高くなります。
その分、報酬も上がります。
海外におけるスポーツトレーナーの地位は高い
スポーツトレーナーをはじめとするフィットネス従事者の認知度や地位は、日本とくらべて海外の方が高いです。
このため、海外のプロリーグと契約できた場合、それは実力が認められたことと同じ。
もちろん、報酬が大きくなる傾向にあります。
スポーツトレーナーの種類
スポーツトレーナーの種類には、以下があります。
- フィットネストレーナー
- ストレングストレーナー
- コンディショニングトレーナー
- メディカルトレーナー
- アスレテックトレーナー
フィットネストレーナー
名前の通り、一般大衆向けのフィトネスクラブなどで活動します。
マシンの使い方をサポートしたり、トレーニング指導する役割を担います。
簡易的な研修で活動できるクラブも多いため、難易度も低めです。
もっとも就職しやすいと言えます。
ストレングストレーナー
ストレングストレーナーの主な役割は以下のとおり。
- 選手のパフォーマンスアップ
- ケガ・傷害予防のための働きかけ
- 生活習慣や栄養面の指導 など
もちろん、選手が行っている競技特性の理解も必要不可欠。
パーソナルトレーナーに近い知識が求められるため、前述した下記の資格を保有している人も多いです。
- NSCA-CPT
- NESTA PFT
- JATI-ATI
コンディショニングトレーナー
コンディショニングトレーナーの役割は、主に選手の体調管理やケガの予防を行うこと。
具体的には、疲労回復のためのマッサージや各部位の調整などを行います。
このため、解剖学の知識は必須。
身体へのアプローチの仕方など、思った以上に経験やスキルを求められます。
メディカルトレーナー
メディカルトレーナーは、主に運動機能の回復をサポートします。
医師などによる治療や施術を受けた後、リハビリテーションなどのケアをしていきます。
このため、メディカルトレーナーは、以下のような施設で働くことが多いです。
- 病院
- 施術院
- 福祉施設
以下からもわかる通り、アスリートの目標は競技への復帰になるので、より専門性が必要です。
対象のクライアント | 目標 |
一般人 | 社会生活への復帰 |
アスリート | 競技への復帰 |
また、メディカルトレーナーには以下のような資格を保有している人が多いです。
アスレテックトレーナー
アスレティックトレーナーは、アスリートやスポーツ選手のケガへの対応や健康管理などを行います。
コンディショニングトレーナーとメディカルトレーナー両方の側面を持っているとも言えます。
- 健康管理やケガ予防
- リハビリテーション
- 応急処置(テーピングやアイシング)
選手の健康や将来的な競技人生に大きな影響を与えることもあり、資格の保有など客観的な専門性を証明できる人が多いです。
スポーツトレーナーの資格
スポーツトレーナーについても、必ずしも資格を持っていないと活動できないわけではありません。
しかし、クライアントからの信頼獲得や就職、キャリアアップのために資格を取る人は多いです。
主要なスポーツトレーナーの資格は以下のとおり。
資格 | URL |
JSPO-AT(旧JASA-AT) | 公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO) |
JATAC-ATC | 特定非営利活動法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会 |
NATA-ATC | 全米アスレティックトレーナーズ協会 |
理学療法士 | 公益社団法人日本理学療法士協会 |
作業療法士 | 一般社団法人日本作業療法士協会 |
柔道整復師 | 公益社団法人日本柔道整復師会 |
スポーツトレーナーとして働く方法
スポーツトレーナーは、その役割も広く、専門分野、所属の仕方も多岐にわたります。
このため、まずは「トレーナーとしての活動の方向性を決める」ことが必要になります。
また、有名クラブや一流アスリートをクライアントに持つためには、コネクションや一定以上の実績も必要です。
だからこそ、1日でもはやく活動をはじめる必要があります。
なお、どこに所属するにせよ、パーソナルトレーナーと同じように「資格は有利に働く」ということも付け加えさせてください。
まとめ:パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの違い
パーソナルトレーナーとスポーツトレーナーの違いと共通点、それぞれの特徴を解説してきました。
どちらも最大のやりがいは、クライアントの結果をともに喜べること。
パーソナルトレーナー | スポーツトレーナー | |
指導対象 | 主に一般層 成人であることが多い |
主に選手 (ジュニア)アスリートも 指導対象 |
クライアントの目的 (必要な知識) |
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働き方 | ジム内施設での指導 | チームやアスリート個人に帯同 |
収入 | 独立やジムを開業できれば、収入は青天井 | プロスポーツチームやトップアスリートと契約できれば収入は青天井 |
代表的な資格 |
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パーソナルトレーナーもスポーツトレーナーも「体育系の大学を卒業しないとなれない職業」だと思われがちです。
しかし、そんなことはありません。
年齢にかかわらず、未経験からでもトレーナーを目指せる教育機関も増えています。
とくに、ニーズの高まりからパーソナルトレーナーを目指す人が増えている昨今。
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