パーソナルトレーナーの資格保有者として
1人のトレーニーとして
これだけは言わせて頂きたい!
「筋トレしてもハゲないよ!」
記事の信頼性
・著者(@yu_health_care)は、米国認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)資格保有者
・内容については、エビデンス等を参照し、正確な情報を提供できるように努めています
筋トレする→男性ホルモン(テストステロン)が増える→ハゲる!
あるいは、
筋トレしているマッチョな海外の方→みんな坊主→ハゲる!
こんな紐づけをしているんじゃないでしょうか
これら誤解を解くために、まずはハゲ、つまり、最近よくきく”AGA”という状態を正しく理解するところから始めましょう
本コラムの内容
・【AGAとは?】筋トレしてもハゲない!原因は、テストステロンではなくジヒドロテストステロンと呼ばれる男性ホルモン
・【AGAは治療すべき】ハゲは、自信喪失だけではなく病気にもなりやすい
【AGAとは?】筋トレしてもハゲない!原因は、テストステロンではなくジヒドロテストステロンと呼ばれる男性ホルモン
あなたにたくさん生えている、あるいは、「いた(過去形)」髪の毛には一本一本しっかり寿命があります
生えてきて、伸びて、抜ける
この繰り返しです
巷で”ヘアサイクル”と呼ばれているものですね
もう少しつっこむと、あなたの大事な毛は、以下3段階の状態を繰り返します
成長期
退行期
休止期
髪の毛も一生懸命生きているんです
このうち成長期が一番長いです
通常は2~6年ほど続きます
できれば6年間成長してほしいですね
このヘアサイクルが乱れてしまうことでハゲるのです
より具体的に言うと、成長期が短くなる傾向にあります
髪の毛が数か月間しか成長せずに抜けてしまうのです
ヘアサイクルが短い
これがAGAの特徴です
じゃあ、AGAとは何か?
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略
Androgenetic:雄性発生の
Alopecia:脱毛(症)
つまり「男性型脱毛症」のこと
※ちなみに「円形脱毛症」はAlopecia Areata(AA)です。
ならば、規則正しいヘアサイクルを乱すやつがいるはずです
それが、DHT(Dihydrotestosterone)、ジヒドロテストステロンと呼ばれる男性ホルモンです
「テストステロン」とありますね
筋トレする→テストステロン出る→ハゲるじゃん!
違います。
ジヒドロテストステロンとテストステロンは別物です
正しい解釈は5αリダクターゼという酵素がテストステロンに結びついた時に生成されるのがジヒドロテストロンです
やっぱテストステロンが原因じゃん!
と思うかもしれませんが、仮に筋トレしまくってテストステロンが増えまくったとしても5αリダクターゼが少なければ、ヘアサイクルを乱すほどジヒドロテストステロンは生成されません
また、もしジヒドロテストステロンがヘアサイクルを乱すレベルで増加してしまったとしても、男性ホルモン受容体の感受性低い体質であればAGAにはなりづらいと言われています。
ただ、残念ながらこの受容体はほぼ遺伝で決まるようです
そして、意外なことにこの受容体の遺伝子は母親のX染色体に存在しているものです
ですので、あなたのお母さんの家系にハゲが多いと危ないという見方もできます
ハゲは体質で決まるので、筋トレしてテストステロンがドバドバ出ても、ハゲる体質じゃない人はハゲないということです
筋トレのメリットを考えれば「ハゲるのを恐れて筋トレしない!」なんてのはもったいない!というのが著者の主張です
【AGAは治療すべき】ハゲは、自信喪失だけではなく病気にもなりやすい
Q「もしハゲてきてしまったら??」
A「お医者さんです」
僕は安全面と効果の高さから医療機関に行って、あなたの体質や病歴等も踏まえて発毛効果の高い薬を処方してもらうべきだと思います
5αリダクターゼを減らすのに効果があると言われているのはミノキシジルとフィナステリドというもの
一応断っておくと、これらは薬です
タンパク質のように食事からは摂れません
市販薬にミノキシジルとフィナステリドが含まれているのであれば、もしかしたら、それでもいいかもしれません
ただ、効きもしない余計な成分が入っているがためにあなたが手に取った発毛剤や育毛剤の値段が高い可能性も十分ありえます
諄いようですが、AGA気味なのであれば、ちゃんと専門機関で治療することを強くおすすめします
なぜならば、ハゲてからのあなたの生活の質がフサフサなときと比べて著しく落ちる可能性があるから
ハゲについて、こんな研究があります
”脱毛が生活に及ぼす影響”と題された研究ではハゲることによって、自信喪失と自尊心の低下を招くことが報告されています
また、幅広い年齢の男性182人を対象とした別の研究でもハゲの程度が増すと、自尊心を喪失するだけでなく、より内向的になり、ひいてはうつ病の発症まで引き起こすことが報告されています。
参考)Does fortune favour the bald? Psychological correlates of hair loss in males.
あなたがもしハゲてきてしまっている、または既に諦めてしまっている、という場合でも、これからハゲ対策を始める理由はこれで十分ではないでしょうか?
「うーん、でもハゲ治療とか恥ずかしい」
「家族に言いづらい」
わかります
たしかにそうかもしれません
では、ハゲは病気にもなりやすいと言ったらどうでしょうか?
東京大学大学院が約3万7000人を対象にした研究では、AGAを発症している男性の冠動脈疾患のリスクがそうでない男性に比べて32%も高いという分析結果を報告しています。
ハゲ治療ではなく病気の予防
こう位置づけで治療すべきだと思いませんか?
一時の感情で治療をしなかったばかりにあなたの人生を棒に振る可能性があります
いろいろ語りましたがどうするかはあなたのご判断にお任せします
・筋トレ=ハゲではない
・健康でよい人生を歩むためにハゲは治療すべき
この2つです
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